ミニフロート式自動給水器の設置編



注記)ミニフロート式自動給水器の配管系については「究極の自動給水システムの製作」の方を参考にしてください。本記事は今までの経緯を理解頂く為に残しております。

ミニフロート式自動給水器の製作についてはここ(←クリック)を参考にしてください。

(ミニフロート式自動給水器の基本原理)

中学校?の理科の時間に習った「サイフォンの原理」の応用です。
つまり、パイプ等で繫いだ複数の容器へ水を入れると全ての容器の水面の高さが同一になると言う原理です。

上の写真でミニフロート式自動給水器とプランター3台は4mmパイプで繫いていますので、水が行き来して、「サイホンの原理」によりプランター3台とミニフロート式自動給水器の水面は同一高さに保たれます。
ミニフロートの給水口は更に高い位置の補給タンクに繋げていますので、ミニフロートが効くまで水の流入が続きます。やがてミニフロートが持ち上がりストッパーが効き、水の流入がとまりますが、この時の水面位置は常に一定です。

植物が水を吸収して、液面が下がると「サイホンの原理」が働き、減ったプランタに水が流れ、4つの水面が同一高さになろうとします、その為、水が減った分、全体の水面が下がる為、自動給水器のミニフロートが下がり、補給タンクからミニフロートが効くまで水が補給されます。

この水の流れが自動的且つ連続的に行われ、プランター内の水は常に一定に保たれます。

ポンプ、タイマーや液面スイッチ等一切不要で自動で一定高さへの給水が可能す。又水の水位は自動給水器の台の高さを調整する事で簡単に変更できます。

原理が判れば使用方法は簡単です。

①栽培槽と、ミニフロート式自動給水器をパイプで繫ぐ4mm直継手を双方の底近くの側面に取り付ける。水漏れしない様にポリプロピレン・ポリエチレンが接着可能なウルトラ多用途接着剤を使いしっかり止めます。
1個のミニフロート式自動給水器でゴーヤ6株(プランター3台分)程度の給水能力があります。
複数台数接続する場合は、自動給水器にその個数分の直継手を取り付けます。直継手の取り付け位置は栽培槽の配置を良く考え
てください。ポイントは配管を時々外し配管の詰まりをチェックしやすい事です。あまり最短距離で繫ぐとその作業はやりにくくなります。冒頭の写真で自動給水器の両側への配管は給水器の前面に2カ所継手を取り付けているのは点検しやすくするためです。
一番右側のプランターへの配管は裏側にしています。

2)補給タンクの設置と配管

自動給水器より高い位置(50cm以上)に補給タンクを設置します。タンク底側面に穴を開け15mmの防藻仕様のビニールホースをねじ込みます。穴はホース外径より1mm小さくすれば、ねじ込むだけで、水が止まりますが、念のためシール剤でコーキングします。


ビニールホースに接続する継手を製作します。材料はTS13塩ビパイプ用直継手です。写真の右は中間給水箇所用で中央部側面に5mmの穴を開け4mm直継手を接着します。
ホース先端用はTS13直継手の開口部の一端に塩ビ板を接着して止水します。配管長さ、継手位置はレイアウトにより決定します。TS13継手に15mmビニールホースをねじ込むだけでつながります。これで補給水関連の作業は終了です。

2)栽培装置とミニフロート式自動給水器の設置

栽培槽の大きさは問いませんがそれどれの必要とする液面の高さを同一にする必要があります。浮き根式プランターの場合、液面は栽培床上面より、1~2cm下が理想です。
給水器に台等をかまし、給水器の制御水位の高さと、栽培槽の要求水面高さを一致させます。

3)4mm給水パイプの取り付け

①栽培槽と自動給水器の接続は後の点検の為、余裕ある長さにします。
②ミニフロートの接続継手のプラスチックネジを緩め、4mmポリエチレンパイプを付当たりまで挿入しネジを締めこみ固定します。

4)補給タンクに注水して各部の水漏れをチェックします。

プランター3台分約50Lの水が注水完了まで8時間ほどかかりました。これがミニフロートの給水能力です。つまり約100cc/分です。

5)自動給水器にカバーをつける。
アルミ蒸着断熱シートなど何でもOKです。自動給水器に直接日光が当たらない様に覆いをします。